決めかねる

ダイソーで買ったパンダ柄のノートに書いておくようなことを書きます。すごくタイポが多いです。

これが怖い

子どもへの性加害は「平均週2~3回」小児性犯罪者のすさまじい実態(文春オンライン) - Yahoo!ニュース

無自覚な性的コンテンツは所謂チフスのメアリーなのかもしれない。

成長過程での同世代女性からの拒絶体験だとか、実際には拒絶されたことはないんだけれども、ネットの言説に影響され、自分には同世代の女性と交際する資格がないと思いこんでいるとか。この本を出版した際、SNS上では当事者と思われる人からのネガティブな反響もあったのですが、中には「成人女性に相手にされていない僕たちから、児童を性愛の対象とすることさえ奪うのか!」というような意味合いのものもありました。

 あとは、学生時代にいじめ被害に遭った人が有意に多いということも分かっています。

――具体的には何パーセント?

斉藤 50パーセントを超えます。加害者は男性が多いこともあって、男性間のいじめ被害に遭っている人が多いです。女子生徒の前でズボンを脱がされる、マスターベーションを無理やりやらされるなど、性的ないじめを含む同性間のいじめを経験している人の割合が、他の性犯罪の加害者に比べて圧倒的に多いな、という印象があります。

斉藤 日本では刑法上、13歳未満の子どもとの性交は、同意の有無に関わらず犯罪です。小児性犯罪者も、子どもとの性的接触が犯罪になることは分かっています。それでも、子どもと性交渉がしたい。では、どうするか。彼らは、自分にとって都合のいい現実の捉え方で、子どもへ性加害したいという欲求を正当化しようとするんですね。

 こうした「問題行動を継続するための、本人にとって都合のいい認知の枠組み」を「認知のゆがみ」と呼びます。

 小児性犯罪者には多種多様な認知のゆがみが見られるのですが、よく見られるのは、「愛し合っているので、セックスすることは当然だ」「いずれ経験することを教えてあげているのだから、これは『性教育』だ」「セックスしたい子どもだっている」「子どものほうが誘ってきた」あたりでしょうか。

――なるほど。そう思い込んでしまえば、罪悪感なく加害できてしまう。

斉藤 似たような認知のゆがみは性犯罪者全般に見られるものなのですが、小児性犯罪者特有だと感じるのは「飼育欲」ですね。

――「飼育欲」、耳慣れない言葉です。

斉藤 彼らの言葉を借りると、小学校の校庭のウサギ小屋でウサギを飼ったりしますよね。子どもに対して、あのウサギのようなイメージを抱くらしいんです。ものすごく弱いペット、対象の生殺与奪を自分が握っているという感覚。もう一つ、小児性犯罪者特有の言説で「騒がれたら、殺してしまえばいいと思った」というものがあるのですが、この考え方も、この感覚と密接に関わっているようです。

「認知のゆがみ」はどこから来るのか

――最後に、読者に向けてメッセージはありますか。

斉藤 取材で小児性犯罪者の「認知のゆがみ」について話をすると驚かれるのですが、考えてみていただきたいのは、こうした認知のゆがみがどこから来ているのか、ということですね。

 当クリニックには痴漢常習者の人のプログラムもありますが、彼らは「相手も痴漢されたいと思っていた」「やっている間に相手も気持ちよくなるんだ」「女性専用車両に乗ってない人は、痴漢されたい人だ」などと本気で思っているわけですよ。

 でも、これって彼らの勝手な思いこみかというとそうではなくて、ここまで強烈でなくとも、似たような価値観は日本社会の中で流通しているんです。「いやよいやよも好きのうち」とか、「女性が性犯罪に遭うのは落ち度があったからじゃないか」とか。加害者はこういった価値観を、もとはといえば家庭や学校、社会やメディアから学んでいるんですよね。

 社会の中にあるそういった価値観が変わらない限り、性加害する人たちはどんどん量産されていきます。目の前にいる加害者は、日本社会の縮図だといつも思っています。